夏になると値段も安く、食べる機会が増えるきゅうり。
家庭菜園で作ってる人も多いと思います。
もしかしたらご近所さんから頂いて、きゅうりがいっぱい!なんて家庭もあるかもしれません。
そんなきゅうりの栄養と薬膳的効能、そしてきゅうりを使った簡単薬膳レシピをお伝えします。
きゅうりについて
きゅうりはウリ科キュウリ属の野菜で、インド北部のヒマラヤ地方が原産と言われています。
シルクロードから中国、日本へと伝わりました。
きゅうりには、いぼが白いものと黒いものがあり、現在は白いいぼのきゅうりが主流です。
白いぼきゅうり
いぼが白っぽいのが特徴で水分が多く、皮も薄くて歯切れが良いです。
香りが特有でさわやかな味がします。
主にサラダ、酢の物、漬物などに使用される。
年中出回っていますが旬は5~8月。
緑色が濃く、いぼがとがっているものが新鮮な証です。
花つききゅうり・葉つき花付ききゅうり
花つききゅうりは花の咲き始め2~3cmの小さなきゅうりのこと。
関東では花丸きゅうりとも呼ばれている。
葉つき花つききゅうりは収穫の際、飾りとして葉を一枚つけたもの。
どちらも実だけを塩でもんでさっと熱湯に通し刺身のつまやあしらいに使用する。
もろきゅうり
花が落ちたばかりの10~12cmのもので歯ごたえがあるのが特徴。
本来はきゅうりにもろみをつけた料理名のことですが、今では若どりのきゅうりの総称となっている。
生でもろみや味噌をつける。
節成きゅうり
日本古来の黒いぼきゅうりの一種。
春だけ出回り、種が多く日持ちしにくいのが特徴。
西洋きゅうり
日本のものより太く、種やいぼが無くて苦みが少ない。
輸入品がほとんどで、皮をむき、サラダにしたり、詰め物をして蒸し煮や、バター炒め、グラタンなどにする。
きゅうりの栄養と薬膳的効能
きゅうりは世界一栄養がないと言われてる野菜だそうです。
確かに90%以上が水分であるきゅうり。
味も薄く、栄養もなさそうな気がしますよね。
きゅうりに含まれる主な栄養素は水分バランスの調整や腎臓の老廃物の排出の役目のカリウム、吸収されるとビタミンAに変換され、残ったものは強い抗酸化作用を持つ緑黄色野菜に多く分布しているβーカロテン、コラーゲンの生成に必要なビタミンCです。
ヘタの部分には抗ガン作用の成分も含まれている。
体にどういう働きをする?きゅうりの薬膳的効能
季節や体調によって食材を選び、組み合わせて料理を作るのが薬膳です。
では薬膳的にはどのような効能があるのか見てみましょう!
薬膳の基本についての説明は薬膳とは?薬膳の基本を知ると一生自分の体に活かしていける!をご覧ください。
性質:寒(体を冷やす作用が強い。冷えやすい人は食べすぎ注意)
味:甘(胃腸の働きをよくする)
帰経:胃・小腸(食物を消化する、栄養素とカスに分ける)
効能:体の熱を冷ます作用があるため夏バテにも効果的です。
利尿作用が高く、余分な水分を排出させるのでむくみに良いです。
水より分子が小さく、体に素早く吸収されるため口の渇きにも良く、夏の水分補給にはもってこいです。
きゅうりの簡単薬膳料理
きゅうりはサラダや酢の物、漬物などに主に利用されますが、実は炒めても美味しい野菜です。
今回はきゅうりを使った夏向けの炒め物と食欲がなくても食べられるご飯と相性抜群のきゅうりの醤油漬けのレシピです。
◉きゅうりとイカの炒め物
1、きゅうりは乱切りにし、イカ(種類はお好きなイカを。私はロールイカをよく使います)を一口大に切る。ロールイカなら格子状に切り込みをいれておくと良い。
2、ごま油でイカを炒め(冷え性の方はここで生姜を入れてもOK)きゅうりを入れ炒める。
3、味付けはさっぱり味が好きなら塩味で。こってりならオイスターソースで味をつける。水溶き片栗粉でとろみをつける。
◉きゅうりの醤油漬け
1、きゅうり6本くらいを5mm幅くらいに切り、しっかりめに塩をふり、30分以上置いてから水気を切る。
2、みりん50~100㏄(味みてね)、しょうゆ50cc、酢60cc、お好みで生姜やみょうがなどを鍋に入れ煮立たせる。
3、1のきゅうりを2に入れ、さっと煮て完成。
どのレシピもけっこう砂糖が入ってて私には甘すぎたので、このレシピはどちらかというとすっぱめレシピになります。
甘さなどお好みで調節してください。
まとめ
夏が旬のきゅうりですが、夏の暑さから体を守ってくれる素晴らしい食材です。
また、アトピーでジュクジュクしてる人や火照りやすい人にも、オススメです。
生食だと冷えやすい人もいるのでその場合は生姜と合わせたり、加熱して食べるなど自分に合った調理法をしてください。
栄養がないなんて言う人もいますが、夏にはなくてはならない存在です。
年々暑くなっているのできゅうりで余分な熱も取ってみて下さいね。