夏になると家庭菜園などでもたくさん実がなるトマト。
大きなものからミニトマト、フルーツのように甘いトマトなど多くのトマトが出回っています。
実は私はトマトが苦手です。
友達にもトマト嫌いは何人かいるので、好き嫌いが分かれる野菜だと思います。
居酒屋で友達が冷やしトマトを頼んだ時の衝撃は今でも覚えています(笑)
しかし、そんな嫌いなトマトがまさか私の体には必要な存在だと知った時は驚きました。
私含め、トマト嫌いな人でも食べられるレシピをご紹介します。
この記事で少しでもトマトが気になってもらえたら嬉しいです。
トマトについて
トマトはナス科ナス属の野菜でアンデス山脈高原が原産と言われています。
一年中出回りますが、旬は夏。日本では生食用の品種が主流です。
一般的な丸玉の他、沢山の品種があります。
また、熟度の進んだ完熟トマトもあります。
ソースなどには水煮の缶詰、ピューレ、ペーストジュースなどの加工品もよく使われます。
ミニトマト
プチトマトとも呼ばれるトマトで小型の赤くて丸いトマトの総称です。特に直径3~4cmのものを指すことが多い。風味が穏やかで、皮も柔らかい。
料理の付け合わせにしたり、くり抜いて詰め物をしたりもする。
ミニトマトの中でも特に直径が1.5~2cmのものはチェリートマトとも呼ばれ区別されます。
皮が固く、実はしまり、酸味、甘みはどちらも強く、サラダや付け合わせにすることが多い。
トマトの栄養と薬膳的効能
トマトの栄養は、リコピン、βーカロテン、αーリノレン酸などが含まれています。
リコピンはトマトなどに含まれる赤い色素成分でガン抑制、心臓病、脳卒中など生活習慣病を予防します。また、抗酸化力はβーカロテンの約2倍、ビタミンEの100倍と言われています。
リコピンは油に溶けやすく、加熱により吸収率がアップします。
βーカロテンは強い抗酸化力を持ち、脂質の酸化防止、免疫力強化、視力向上、動脈硬化予防などが期待されます。
αーリノレン酸は食品から摂取する必要のある必須脂肪酸の一つで、LDL・悪玉コレステロールを低減し血流を改善。動脈硬化、循環器疾患を予防。
「トマトが赤くなると医者が青くなる」というヨーロッパのことわざがありますが、それは疲労回復、食欲増進、抗酸化作用など様々な効能があるため、医者が暇になり仕事にならず真っ青になるという意味があります。
体にどういう働きをする?トマトの薬膳的効能
季節や体調によって食材を選び、組み合わせて料理を作るのが薬膳です。
では薬膳的にはどのような効能があるのか見てみましょう!
薬膳の基本についての説明は薬膳とは?薬膳の基本を知ると一生自分の体に活かしていける!をご覧ください。
性質:微寒(体を少し冷やす。冷えやすい人は食べすぎ注意)
味:甘・酸(胃腸の働きをよくする。体を引き締めて出し渋らせる。)
帰経:肝・脾・胃(全身の巡りを統括、筋肉運動を円滑にする。消化吸収機能を高める。食物を消化する。)
効能:生で食べることで体の余分な熱を冷まし体に潤いを与えて喉の渇きを潤します。
消化力を高め、食欲不振にも良く体力も回復するので夏バテにもおすすめです。
また夏の強い紫外線による酸化からも回復し、老化防止や美白にも。
トマトは加熱調理することにより、体を冷やす作用がマイルドになります。
そして、血を補い、血行を促進してくれます。
トマトの調理法と簡単薬膳料理
トマトが好きな方は特に気にならないと思いますが、トマト嫌いの私から言わせると、「生のトマトはなんて食べにくいの!!」と思ってしまいます。
特にトマトを切った時に中から出てくるドロドロ・・・。
あれが苦手だと話すトマト嫌い友達はとても多いです。
どうやったら食べやすくなるのか、またどんな体質によるかで調理法をどうすれば良いかなどお伝えしていきます。
トマトの選び方
トマトは6~9月の夏頃が旬の野菜です。旬の時期は栄養も豊富です。
皮にハリとツヤがあり、ヘタや切り口がみずみずしい緑色のもの。
そして、トマトのお尻(ヘタの反対側)の中心から星☆マークのように放射状に線が入っているものは美味しいトマトの証拠で、またグッと重いものは糖度が高いです。
トマト嫌いでも食べられる調理法
トマトは薬膳的には、中のドロドロや皮も含めて食べて欲しい所ですが、トマト嫌いさんはあのドロドロがあるがためについついトマトを避けてしまいます。
だったらそのドロドロを取り除いてしまいましょう!
①トマトのヘタをくり抜き、お尻側に十字の切り込みを入れます。
②沸騰したお湯に数秒つけ、水に落とすと、皮がめくりやすくなるので皮をむきます(湯むき)。
③トマトを水平に切るとドロドロした部分がいくつかの部屋に分かれていますのでそこをスプーンの端を使って取り除きます。
④するとトマトの食べやすい部分だけが残るので、生でも食べやすくなります。
体質と調理法
トマトは生で食べると余分な熱を冷ましたりするので、熱のこもりやすいタイプや夏の暑い時期は生のトマトをサラダなどで食べるのがおすすめです。
トマトを加熱すると血を増やし、血行も促進するので、冷えるタイプや女性は加熱する方が良いでしょう。
また、リコピンの効果を取り入れようとするなら、油を使った加熱料理がオススメ。
油は酸化しにくいオリーブ油が相性が良いのでイタリア料理ならバッチリになります。
自分の体質や体調に合わせて調理法を考えてみて下さいね。
ただ注意してほしいのはいくら体に良いからと言って食べすぎは禁物。
トマトにはヒスタミンが含まれており、体質によっては痒みが出たりするので、トマトを食べて痒くなったなどの経験がある人は控えることをおすすめします。
簡単薬膳料理
◉超簡単!トマト入り味噌汁
女性に特におすすめしたいのですが、うまみ成分のグルタミン酸が入っているトマト。
味噌汁のかつおだしと合わさることで美味しさもアップします。
また、加熱調理になるので血も補え、女性には嬉しい味噌汁になります。
家庭で作るなら生のトマトからでも良いですが、会社などでインスタント味噌汁などを食べる時にはチョイ足しでドライトマトを入れると美味しいですよ。
◉基本のトマトソース
リコピン摂取に!ホールトマト缶を使った簡単トマトソースです。
<材料>
トマト缶 800g
玉ねぎ 1/2個
にんにく 1/2片
オリーブ油 適量(30~50ccで調整)
お好みのハーブ(バジルなど。乾燥でも可)
<作り方>
①フライパンにオリーブ油、みじん切りのにんにく、みじん切り玉ねぎを入れ炒める。
②トマト缶(ホールでもカットでも)を入れ潰しながら煮込む。
種などが気になる場合は漉してから入れてもOK。
ハーブも加え20分ほど煮込む。
アクが出てきたら取る。
③塩こしょうで味を調えて完成。
※トマト缶で作ると濃厚に。生のトマトで作るとあっさりした感じになります。
美味しいトマトで作ると本当に美味しいので是非!
※熱のこもりやすい人、アトピーの方はにんにくを少な目にして下さい。
◉トマトときゅうりのさっぱりサラダ
体に熱がこもりやすいタイプや夏場さっぱり食べたい時はコレ。
<材料>
トマト 1個
きゅうり 1/2本
レモン汁 小さじ3
しょうゆ 小さじ1
オリーブ油 大さじ2
塩こしょう 少々
<作り方>
①湯むきしたトマトをコロコロにカットし、きゅうりもコロコロにカット。
②レモン汁、しょうゆ、塩コショウ、オリーブ油でドレッシングを作り和える。
※お好みでセロリや豆、芋などを入れても美味しいです。
まとめ
トマトは生で食べると体を冷やすので、熱がこもりやすい人や夏場向き。
トマトを加熱調理すると、血を補い、血行を良くするので、冷え性の人、女性などにオススメ。
トマト嫌いの人は中のドロドロを取ってあげると食べやすくはなりますが、薬膳的には全て使って欲しいのが本音。トマトソースやケチャップなどはトマト嫌いの人でも食べられることが多いので(むしろ好きという人も)サラダなどで摂るより、加熱調理がおすすめです。
いかがだったでしょうか?
トマトは嫌いだけど、効能は欲しい!!そんな場合どうするか。
トマト嫌いな私の経験と薬膳的な視点で書いてみました。
少しでもお役に立てれば嬉しいです。