ゴーヤ(にがうり)の栄養と薬膳的効能は?痩せる?アトピーにも良い?

食物について

苦瓜と書いてゴーヤ。その名の通り苦みがある野菜です。
それゆえ苦手な人も多いですよね。
そしてゴーヤと言えばゴーヤチャンプルーをイメージする人も多いのではないでしょうか。
沖縄料理と言えば!!って感じですよね。
でも沖縄に旅行に行ったり、お店に沖縄料理を食べに行くことがないかぎり、食べる機会は少ないと思いますし、わざわざゴーヤをスーパーで買おうとは正直思わなくないですか?

私もそうでした。
でもゴーヤの栄養と効能を知ってからは旬の時期は積極的に買うようにしています。
この記事を読んでゴーヤを少しでも食べてみようと思ってもらえると嬉しいです。

ゴーヤの栄養と薬膳的効能

ゴーヤ独特の苦みやインパクトのあるビジュアルから栄養はたくさんありそう・・・
でもコレ!!と言った栄養があるのか気になりますよね。そして体にどんな働きをするのか見ていきましょう!

ゴーヤの栄養について

ゴーヤには水分バランスを調整、維持し、老廃物排出に働くカリウム、骨を構成し多くの酵素の働きを助けるマグネシウムが含まれています。

そして強い抗酸化作用をもち、脂質の酸化防止や免疫力強化などが期待されるβーカロテン、コラーゲンの生成に関与し、体の酸化を防止するビタミンCも多く含まれています。
ゴーヤに含まれるビタミンCは熱に強いのが特徴なので炒め物などにして加熱して食べる場合においても安心です。

しかし、茹でることによって最大70%のビタミンを失ってしまいます。
茹でる調理をする場合は、茹でてからすぐに冷やし、冷凍することで少しは栄養の流出は抑えられます。
ゴーヤは脂溶性ビタミンも含まれる為、油で炒める料理に使えばビタミンも摂ることができるので茹でるよりは炒める調理方法の方がオススメです。
ゴーヤチャンプルーは理にかなった調理法というわけですね!

ゴーヤの特徴であるあの苦み。
これは抗酸化作用をもつサポニン類の一種のモモルデシンという成分です。
この成分は肝機能強化や胃液の分泌促進、血糖値の降下作用など様々な効果があります。

体にどういう働きをする?ゴーヤの薬膳的効能

季節や体調によって食材を選び、組み合わせて料理を作るのが薬膳です。
では薬膳的にはどのような効能があるのか見てみましょう!
薬膳の基本についての説明は薬膳とは?薬膳の基本を知ると一生自分の体に活かしていける!をご覧ください。

性質:寒(体を冷やす作用が強い。冷えやすい人は食べすぎ注意。)

味:苦(デトックスする。)

帰経:心・脾・胃(血を全身に循環。飲食物の栄養素の運搬、消化吸収する。)

効能:身体の火照りを取り除きます。
夏に消耗しがちな栄養を多く含んでいるので夏バテ解消にも。
ゴーヤの苦み成分が胃液を分泌させるので食欲増進、体力回復に役立ちます。
身体にこもった熱による目の充血やできものにも良いです。

ゴーヤはダイエットに良いという噂は本当?

確かに苦くても栄養は豊富そうだしダイエットにも良さそう・・・そんな気がしますよね。
実際の所はどうなんでしょうか?

ゴーヤがダイエットに良いと言われる理由

ゴーヤは低カロリーなうえ、食事制限してしまいがちなダイエットで不足しがちな栄養もしっかり含まれています。
また糖質の代謝を助けたり、糖質の吸収を抑える食物繊維も多く含まれています。

カリウムも豊富に含まれているため、体の余分な水分や老廃物が排出され、むくみ解消、予防に繋がりスッキリします。

ゴーヤの綿や種の部分には脂肪燃焼を促進成分も含まれていますし、血糖値を下げる働きがある成分も含まれているためダイエットに良いと言えるでしょう。

ゴーヤはアトピー改善にも良い?

ゴーヤがダイエットに良いことは分かりましたが、アトピーに良いというのはあまり聞いたことがないかもしれません。
これは実は体質に左右されます。
私自身がアトピーなので分かる事ですが、体質に合えば良いと言えるでしょう。
ではどういうことか解説していきます。

炎症を抑える作用がある

ゴーヤには炎症を抑える成分も含まれています。
そしてゴーヤは薬膳的には体を冷やす作用がとても強い食材であること。
夏の火照った体を冷やすのはもちろんですが、アトピーの方は炎症による熱が体にこもることが多いです。
私も平熱は低いですがアトピー悪化時は微熱くらいの体温になったりします。
症状が悪化している時に冷やす食材を摂ることで熱を冷まし、痒みも落ち着き、炎症を抑えます。

そしてデトックス効果もあるため、体の老廃物を便や尿として外に出してくれます。
アトピーは体内の老廃物が一杯になり、肌から溢れ出てきた状態とも言えます。
要らない物を出して行くことがアトピー改善には大切です。

ゴーヤが体質に合っている人は、赤みや痒みが強く熱感がとにかく強い人。
または炎症部分がジュクジュクしたりブツブツした湿疹ができている人向け食材です。

逆に冷え性だったり肌がカサカサしてる場合や、冷房で冷えた環境に常にいるような人はゴーヤで冷やしすぎる可能性もある為食べすぎには注意が必要です。
その場合加熱して食べることで少し冷やす力は弱くなります。
夏にたまに食べる分には問題ありません。

ビタミンCがレモンより多い

ビタミンCは健康な方でも摂取量に達していないことが多いです。
特にアトピー患者は腸内環境があまり良くない人が多く、効率よく吸収ができていない可能性もありますし、アトピーの方は職場などのストレスに加え、痒みで眠れないなどのアトピー関連のストレスもとても多いです。
ビタミンCはストレスでも消費されてしまうので、アトピーの人は他の人よりビタミンCが不足している可能性が非常に高いと思われます。
ビタミンCはコラーゲンの生成に関与しているため、肌に大きな影響を与えます。

ビタミンCを摂ろうと果物や野菜から摂ったりしますが、ビタミンCは毎日摂取しないと、まとめて貯蔵ができない成分です。時間が経過したら出ていってしまいます。
果物をあまり食べなかったり、野菜を煮たり茹でたりすると水溶性という性質から、煮汁、ゆで汁に流れ出てしまいます。また加熱にも弱いです。
なので実際にはそんなにビタミンCを摂取していない可能性もあります。

詳しくは「アトピーのビタミンCの関係は?どんな食材を摂ればビタミンCが摂取できる?効率よく摂る為のポイントや注意点についてもご紹介!」
にも書いてあります。

その点、ゴーヤは加熱しても壊れにくいビタミンCを含んでいます。
しかもビタミンCの量は同じ量のレモンと比べてもゴーヤの方が多いんです。
レモンは酸っぱくてなかなか食べられませんが、同じ量ならゴーヤの方が食べやすいですよね?
そういう意味でもゴーヤからビタミンCを摂取する機会を増やすと良いと思います。

ゴーヤを使った簡単薬膳レシピ

ゴーヤってチャンプルーくらいしか思いつかないって方も沢山いると思います。私もそうでした。
また苦みが料理の邪魔をするんですよね。
苦みを取る下処理の仕方から簡単レシピまでお伝えしたいと思います。

ゴーヤの苦みを取る下処理

①ゴーヤ1本は縦半分に切り、種をスプーンなどで取り除く。綿の摂りすぎに注意してください。種だけを軽く取る感じでOKです。
②切る。料理に使いたい切り方で切って下さい。
③塩、小さじ半分と砂糖小さじ2をもみ込み10分ほど置いておく。
④出てきた水分は捨て、そのまま料理に使う。

アトピーの人向けレシピ

アトピーの炎症が酷い人はできるだけ冷やす作用を残しておきたいところ。
なので加熱は最小限にできるようサッと茹でて食べられるレシピを提案します。

ゴーヤのおかか和え

ゴーヤのおかか和え

ゴーヤとかつお節を和えるだけの簡単おかずです。

<作り方>2人前
①下処理したゴーヤ半分をサッと洗い流す。
②かつお節1Pと醤油少々で和える。

もはやレシピは必要ありません(笑)

同じように、かつお節の代わりに塩昆布で和えてもOK!

夏バテ防止のための疲労回復レシピ

スタミナ食材の豚肉と合わせることで夏バテ防止、味噌味で塩分も補給でき、味噌は冷飲食で冷えがちなお腹を温める作用もあります。
また豚の脂で苦みもマイルドになります。
チャンプルーよりこの方が苦みは感じにくかったです。

ゴーヤの肉味噌炒め

ゴーヤの肉味噌炒め

<作り方>2人前
①ゴーヤ1本の下処理をしておく。
②豚ミンチ100gを炒め、下処理したゴーヤを薄切りにし、加えて炒める。
③味噌をお好みの量入れ炒める。甘さが欲しければみりんを少し加える。

☆このレシピが一番苦みを感じることなく食べられたので苦みが苦手な人はオススメです。
お好みで豆板醤などを入れても美味しいです。

まとめ

ゴーヤは夏が旬で尚且つ暖かい地方でよく食べられる食材なので冷やす作用が強いです。暑い時には食べても大丈夫ですが冷え性の人は他の季節には食べない方が良いでしょう。
ダイエットにも良く、夏バテ解消や、炎症を抑えたりしますが、いくら健康に良いからと言って食べすぎると下痢などの症状が出ることもあるため注意が必要です。これはどんな食材にも言えることですが・・・。
またビタミンCはレモンより多く、加熱しても壊れにくいビタミンCも含んでいるため、加熱調理も気にせず行うことができる食材です。

ダイエットにしてもアトピーにしてもそうですが、一つの食材だけを食べるのは栄養が偏るのでオススメしません。バランスよくいろんな食材を食べる方が体にも良く、改善は見込めます。

少しでもゴーヤを食べようと思ってもらえたら嬉しいです。

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