薬膳の基本!体を知るために大切な気・血・水とは?

薬膳

薬膳をやりたい!と思っている人に知っていてほしい「気・血・水」。
この記事は「薬膳の基本その2」になります。
「薬膳の基本その1」は
薬膳とは?薬膳の基本を知ると一生自分の体に活かしていける!
から読んで下さい。

難しいと思うかもしれませんが、大丈夫です!
分かりやすくお伝えしたいと思います。

気・血・水とは?

気(き)、血(けつ)、水(すい)とは体を巡る要素のことです。この3つがうまくバランスが取れている状態が健康な状態。このバランスが崩れると不調が起こると考えられています。

普段からなじみ深い「気」

「気」はなんとなく分かると思いますがエネルギーの事。
生命活動を維持して活動させるエネルギーを意味します。
全身を巡って体を温めます。

よく「元気が出てきた!」や、「勇気をもらった!」など、目には見えないけれど普通に皆さんが使っていることですよね。

例えばですが、ドラゴンボールの元気玉なんかが分かりやすく描かれていますね。
「オラに元気を分けてくれ~~!!」って言って、みんなから気(エネルギー)を集めそれを大きな玉にし、悪い奴をやっつけちゃうアレです。

気虚(ききょ)

気が足りない状態のことです。
原因は様々ですが、ドラゴンボールの悟空のように戦闘のしすぎで限界が来ている状態(みんなに元気を分けてもらわないといけない)のことです。
悟空以外の人なら、ご飯が食べられなかったり、疲れることをしたなどの理由で気が消耗され、やる気がなかったり、疲れやすいなどの症状が出ます。

この状態のことを気虚と言います。

気滞(きたい)

字のごとく、気が滞っている状態です。
気は全身を滞りなく巡っている状態が正常です。
それが、ストレスや疲労などで気の流れが滞ると不調として出てきます。

お腹が張ったり、のどの違和感、胸の不快感、頭が重いや、イライラ怒りっぽくなったり、不眠になったりします。またゲップやため息も出やすくなります。

栄養を運ぶ役割の「血」

血は体内にある赤い液体のことで、いわゆる私たちが普段から目にしている「血液」のことです。
各器官が円滑に働くように酸素や栄養をすみずみまで運ぶ役目があります。

血虚(けっきょ)

睡眠不足や疲労、偏った食生活などで血がうまく作れなかったり、月経やケガなどで血の量が減ることで血の量が足りなくなっている状態。

血虚になると、顔色が悪かったり貧血、立ちくらみ、冷え性、精神的に不安定、寝つきが悪く眠りが浅い、また、肌が乾燥、髪がパサつき抜けやすい、爪がわれやすい、などの症状が出てきます。

特に女性に多く見られます。

瘀血(おけつ)

寒さや逆に暑さ、睡眠不足、偏った食事、ストレス、食べ過ぎなどによって全身を巡っている血の流れが滞った状態。
シミやくすみ、あざができやすい、そして肩こりや頭痛、生理痛、経血からレバー状の塊が出るなどの症状が出てきます。

全身に潤いを与える「水(津液)」

体にある血以外の体液で全身を潤わせる役目があります。
水分代謝に関わり、台風や梅雨などで湿気が多くなると不調が出てきやすくなったりします。

陰虚

体に潤いを与える液体を陰液といい、それが不足し、代わりに陽気が高くなり熱を発生させます。
こうなると火照りや、微熱、目の充血、のどの渇き、肌の乾燥、寝汗などの熱症状が出てきます。
また、便秘がちにもなり、ストレスを感じやすくイライラしやすくもなります。

水毒

水(津液)の代謝に関わる機能が低下すると、代謝や分泌に異常が起き、尿、汗、唾液、汗の出すぎ、また逆に少なくなります。

めまいやむくみ、立ちくらみ、だるい、下半身が冷える、吐き気、下痢、胃もたれなどの症状が出たり、関節痛などが起こったりします。

気血水のバランスが大切

これらの症状は、病院に行くほどではないけれど、なんとなく不調だな、というものが多いです。だからこそ、そのままにしていることも多く、自分でも気づいていない人もいるのが現状です。
しかも当てはまる項目が一つとは限りません。

私自身は瘀血であり、陰虚もあります。
これを読んだあなたが自分には当てはまらないかチェックをし、もし当てはまるようなものがあるなら生活に気を付ける必要があります。

ではそれぞれのタイプの対策を見ていきましょう!

気血水のバランスを整えるための方法

気虚、気滞、血虚、瘀血、陰虚、水毒の6パターンに合った養生法をオススメ食材と共にお伝えします。

気虚タイプの養生法

このタイプは気を補ってあげることが大切で、じゃが芋、さつま芋、山芋などの芋類、大豆などの豆類、鮭、鶏肉、牛肉などが気を補うものになります。
また養生法としては、お腹を温め、疲れることはできるだけ避けましょう。

気滞タイプの養生法

このタイプは気を流してあげることが大切で、玉ねぎ、セロリ、春菊、大根、みょうが、三つ葉、蕎麦、柑橘類、ハーブ類が気を流すものになります。
また養生法としては、ストレスを感じたら発散することが大切でカラオケでも運動でも良いでしょう。
けっして暴飲暴食にだけは走らないように気を付けてください。

血虚タイプの養生法

このタイプは血を補ってあげることが大切で、黒きくらげ、にんじん、緑黄色野菜、赤身の魚、貝類、牛肉、レバー、ベリー系の果物などが血を補うものになります。
また養生法としては早く寝る、目の使い過ぎ注意、ストレスをためないようにしてください。

瘀血タイプの養生法

このタイプは血が滞らないように流してあげることが大切で、黒きくらげ、加熱したトマト、玉ねぎ、小松菜、チンゲン菜、黒豆、納豆、青背の魚などが流してあげる食材です。
また養生法としてはストレッチやヨガ、スポーツなどで体を動かすことと、油っぽいもの、肉は控え、お酒の飲みすぎに注意しましょう。

陰虚タイプの養生法

このタイプは潤してあげることが大切で、にんじん、山芋、豆腐、豆乳、白きくらげ、れんこん、オクラ、ほうれん草、梅、スイカ、梨、バナナ、黒豆、イカ、タコ、貝類、豚肉などが潤す食材になります。
また養生法としては過労、夜更かしに気を付け、激しい運動、お酒や香辛料は控えましょう。

水毒タイプの養生法

このタイプは体に溜まった余分な水分を出してあげることが大切で、きゅうり、とうもろこし、冬瓜、白菜、緑豆もやし、小豆、黒豆、はと麦、海藻類、冷え性の場合は生姜やねぎ、山椒なども。
また養生法としては軽い運動で汗を流す、水分の摂りすぎ注意、冷飲食、甘い物、乳製品、油っぽい物、味の濃い物は避けましょう。

まとめ

気血水について書いてみましたがいかがだったでしょうか?
自分のことは自分が一番分かっているので、日頃から自分の体調を観察することによって、このバランスが崩れないように対処できますし、もし、症状が出ても早く気づければ戻るのも早いです。

こういう日々の積み重ねで未来のあなたは出来上がっていきます。何十年後にどうなっているかは今の生活にかかってきます。

参考になれば嬉しいです。

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